金継ぎは、割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法。長野県安曇野市で、2021年春から開業予定の金継ぎ工房「茶花」から依頼を受け、ロゴマークをデザインした。印章に用いられる篆書をベースにしながら、文字のなかには工房周辺の環境(鳥、山、木々、草花、川)が描かれている。開業後も手広く全国各地から多くの仕事を受ける「量的な働き方」ではなく、手の届く範囲での「質的な働き方」、すなわち小さなローカルのなかで一人ひとり・一つひとつの依頼に力と心を注ぎたいという職人の思いも、込められている。sacaでは、漆以外の接着剤や、銀・錫・銅・真鍮など他の金属粉による装飾も、用途や費用を考慮した上で選ぶことができる予定。