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の音WINEs「TOUT2021」の詩

Client: NO OTO WINEs
Art Direction, Design: BEEK
Writing: Go Uchida



元ソムリエの依田研一氏が2022年に創業した「の音WINEs」は、依田氏の故郷・長野県千曲市に拠点を置く。ワイン造りを曲作りに例え、土地に生きる人々のそれぞれの働きや自然との共存など、様々な音がハーモニーを奏でることで結実していくワイン造りを志す。農作物の栽培は、その年の気候変化の影響を諸に受ける。時には台風でダメになることもあるが、それも含めてその年のワイン=一曲として届けたいと言う。そんな営みが10年で十曲、100年で百曲、そして地名である〈千曲〉さながら、1000年で千曲と、ワイン造りを重ねてゆけるようにという祈りも込められている。2023年にワイナリーを建設予定。

TOUT(トゥ)は、フランス語で〈すべて〉を意味する。その年の自社農園で全身全霊を込めて育てたブドウのみを詰め込んだワインで、毎年リリースされる。第一弾となる「TOUT2021」のエチケットに、詩をオーダーいただいた。〈裸一貫、すべてを出し切った全力の姿〉を〈青年のまっすぐな“愛されたい”という気持ち〉に重ね合わせて執筆。詩のなかで躍動する若者の独善的な〈ウブさ〉は、本年が「の音WINEs」の設立初年であることや、このTOUTがデビュー作であることにも通じている。ワインの〈落ち着きのある熟成した大人〉のイメージに対し、〈初心だけを頼りに情熱的な生を全うする青年〉のイメージを思わせる詩で、そのエネルギッシュな姿勢をハンドライティングの書体も反映させた。

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