風は、
ありのままに
ただ吹くだけ。

It just blows here as it is.

葉がふるえるとき。
髪がなびくとき。
布がゆれるとき。
わたしたちは、風を感じます。
そして思わず、優しくなったり、
切なくなったり、勇気が出たりする。
どうして心が動くのか。
それは、風が、ただ吹くだけだから。
「生まれたまま、ある」だけだから。
木立のあいだをすり抜けるように
湖の上をすべるようにして、
柔軟に吹いて、でも、風は風のまま。
それって、詩もおなじです。
詩は、いつも、詩のまま。
ただ吹くあの風のように、
型にこだわらず、境界を越えて、
目に見える姿をくるくる変えながら、
わたしたちとともにあります。

Leaves rustle.
Hair flows.
Cloth sways.
That is when we feel the wind.
And it unexpectedly makes us kind
or courageous, or feel loss.
Why it moves our hearts—
because the wind just blows,
it just is as it was born.
Wind blows flexibly
going through trees
skating on a lake,
but it is just being wind.
Poems are the same.
A poem is always a poem.
As the wind just blowing here,
it is with us, changing its form freely,
in any styles, beyond borders.

Philosophy

してきなしごとかどうか。

屋号の通り、してきなしごとの理念は、この仕事が「してきなしごとかどうか」に尽きます。執筆や出版、オリジナルプロダクトの制作など、自分たちで創り出す仕事はもちろんのこと、クライアントからご相談いただくお仕事が、詩とは関係なく見えるものであっても、わたしたちがそこに詩の存在を感じることができるなら、あるいは詩の感性を活かすことでより可能性が広がっていく絵をイメージできるのなら、惜しみなく、力を注ぎます。
してきなしごとが自らに求めるものは、プロフェッショナルな職能ではありません。技術や経験や知識は、確かに、わたしたちのパフォーマンスを高めてくれますが、ときに、柔軟さや独創性の足を引っ張ることもあるからです。わたしたちがよりどころとするのは、ただ吹く風のように、型にこだわらず、あるがままの、詩的な感性です。この詩的感性を磨き、愛すること。その営みが、結果的に、世界に寄与することになれば、幸運だと思っています。

Services

その境界を越えたいときに。

してきなしごとは、詩に由来する独創的なパフォーマンスを得意とするアトリエです。もしもあなたが、目の前の境界を越えたいと思ったとき。してきなしごとにご相談ください。

  • 詩の執筆、寄稿、朗読、企画
  • 詩をモチーフとするプロダクト考案
  • ネーミング、コピーライティング
  • 翻訳
  • ブランド戦略、ブランド開発
  • ロゴ、パッケージ、紙媒体のデザイン
  • ギャラリー運営

Profile

ウチダ ゴウ

詩人・グラフィックデザイナー

1983年、広島生まれ。立教大学にて法学を専攻。卒業後、10代から書き続けていた詩をもとに、単身、詩の活動を開始。自身の活動に必要だったフライヤーのデザインを自ら始めたこと、詩の感性をもとにコピーを書かないかと誘われたことがきっかけとなり、同じ頃から、コピーライティングや広告デザインを手がけるようになる。現在では、ロゴから名刺に至るまで、ブランディングも兼ね備えたディレクション・デザインを手がける。

2009年冬、長野県松本市に移住。自宅の一室にて、詩とデザイン「してきなしごと」を開業。まつもと市民芸術館の季刊誌『幕があがる』への詩の連載を皮切りに、詩の執筆・寄稿、詩集の出版を始める。その後、紙雑貨や衣類などへの商品化、ドローイングを中心としたアートワークなど、「詩」の概念を広くかつ柔軟に捉えた、制作活動へ。全国各地で、個展・朗読会を開催・出演。2018年春、同県安曇野市に、自宅兼アトリエをデザイン・建設。併設のギャラリーSHITEKI NA SHIGOTO Galleryで、イベントや企画展を開催する。同年秋、詩の教室を開校。

開業当初からの「詩で生計を立てる」という指針のもと、ファッションブランド「yohaku」との詩のTシャツ制作、ヴィーガンレストラン「monologue」のシンボルポエムの執筆およびレタリング、ワイナリー「の音Wines」のエチケットへの詩の執筆およびレタリング、山梨および長野県下セブンイレブン限定販売のヤッホーブルーイング「山の上ニューイ」のシンボルポエトリーの執筆およびレタリングなど、単なる芸術活動ではなく、経済市場と手を取り合える詩のありかたを表現し続けている。

2013年より(2017-2018,また2020-2023はコロナ禍のため実施せず)、英国・スコットランドを訪ね、現地で執筆や朗読、個展を継続的に開催。個展として「SEVEN POEMS THAT JAPANESE POET MET IN SCOTLAND」(2014,Edinburgh)、「A JUMBLE OF POETRY」(2015,Edinburgh)、「poetry and design」(2016,Glasgow)、左記個展内での朗読開催のほか、Poetry Reading at Creative Writing in the University of Glasgow(2019,Glasgow)、Poetry Reading at MANY STUDIO by erz Limited(2024,Glasgow)、Poetry Reading at Duncan of Jordanstone College of Art & Design in the University of Dundee(2024,Dundee)など、現地大学や企業での朗読開催も行っている。

+81 90 8057 5661
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