Design

火山の麓のフォークロア編集室 Jalka

北軽井沢の森に暮らす藤野麻子さんと出会ったのは、2011年あたり。東日本大震災の意見交換(時に激しく熱いものだった。今思えばとても刺激的な出会いだった)を機に、徐々に交流が始まり、当時、麻子さんが夫である由貴男さんとともに切り盛りしていた「本とコーヒー・麦小舎」によく通い、また主催されていたブックイベント「book-nick」にも何度か出店させていただいた。老朽化に伴うメンテナンスが必要になった2018年、麦小舎は閉店。そんななか、麻子さんから届いた一通のメールには、彼女の新たな挑戦と、その象徴となるロゴマークと名刺のデザイン依頼が書かれていた。「Jalka(ヤァルカ)」とは、フィンランド語で「Foot(足)」の意。運命的に腰を据えることになった浅間山の麓で、土地の歴史や風物、民俗的な物事を調べるうち、足元に眠る「土地の記憶」の面白さに気づいた麻子さんは、自らの足で歩きながらその痕跡を記録に残すため、編集室を立ち上げる決意を固めた。ロゴマークは、火山活動を続ける浅間山のシルエット。麻子さんの決意と、山麓の地下に今なお蠢く歴史の声が、「ヤァルカ」の文字となって、噴煙のように昇っている。編集室の理念である「足もとをひらく」の文字もドローイング。ロゴマーク、ロゴタイプ、そして理念を、さまざまなフォーマットで組み合わせて使えるようにデザインした。

Client: Asako Fujino(Jalka)
Direction, Design: Go Uchida
Printing: HAGURUMA Co., Ltd.

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